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熱力学(物理基礎、物理)に関する現象・技術(問題と答え)

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①固体から液体への状態変化が起こっているとき、温度が変化しない理由は何か。

→加えた熱が分子間の結びつきを弱めるために使われているから。

②液体から気体への状態変化が起こっているとき、温度が変化しない理由は何か。

→加えた熱が分子間の結びつきを切るために使われているから。

③火力発電は、化石燃料のもつ何エネルギーを燃焼によって取り出しているか。

→化学エネルギー

④風力発電は、空気の何エネルギーを利用しているか。

→運動エネルギー

⑤火力発電・水力発電・原子力発電のうち、熱エネルギーを経ないでエネルギーが変換される発電方法はどれか。

→水力発電

⑥15℃の水、0℃の氷、0℃のエタノール、0℃の鉄のうち最も比熱が大きいもの小さいものを選べ。

→大きいもの:水、小さいもの:鉄
※水は温めにくく冷めにくい、金属は温めやすく冷めやすい。

⑦摩擦のある面上の運動は可逆変化か不可逆変化か。

→不可逆変化
※熱を伴う現象はすべて不可逆変化

⑧ビーカーの中の水に、インクを1滴たらすと、しだいに全体に広がる。この変化は可逆変化か不可逆変化か。

→不可逆変化
※自然にインクだけ集まることはない。

⑨蒸気機関の熱機関の効率は何%くらいか。

→10~20%

⑩ガソリンエンジンの熱機関の効率は何%くらいか。

→20~30%

⑪ディーゼルエンジンの熱機関の効率は何%くらいか。

→30~40%

⑫エアコンなど、冷媒の蒸発と凝縮を利用して熱を移動させる装置をヒートポンプ(熱ポンプ)という。ヒートポンプの冷媒の状態変化とそれに伴う温度変化や熱の移動を、気体状態の冷媒を圧縮するところから順番に説明せよ。

→気体状態の冷媒を圧縮機で加圧すると、気液平衡の状態となり、温度は上がる(断熱圧縮)。そして、凝縮器(室外機)において、凝縮すると、液体状態となり、多量の凝縮熱を放出する。その液体を、膨張させると、急激に圧力が下がり、冷媒の一部が気体となり(気液平衡の状態となり)、温度も下がる(断熱膨張)。その気液平衡の状態の冷媒を熱交換器(室内機)に通すと、多量の蒸発熱を奪い、冷媒は気体状態に戻る。

⑬窒素が冷媒として不適な理由を説明せよ。

→沸点が低すぎる(-196℃)

⑭プロパンが冷媒として不適な理由を説明せよ。

→沸点は適当だが(ー42℃)、発火の心配がある。

⑮アンモニアが冷媒として不適な理由を説明せよ。

→沸点は適当だが(ー34℃)、金属の腐食の心配がある。

⑯フロンが冷媒として不適な理由を説明せよ。

→沸点は理想的だが(ー30℃)、オゾン層の破壊作用と温室効果がある。
※現在は、地球環境にやさしい自然冷媒(二酸化炭素や水など)を用いたヒートポンプの開発が進められている。


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