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気体反応の平衡移動

(1)例題

次の熱化学方程式で表される可逆反応がピストン付きの密閉容器内で平衡状態にある。

2NO2(気) = N2O4(気) + 57kJ

①正反応は発熱反応か、吸熱反応か。

②圧力一定で加熱すると、NO2の分子数はどうなるか。

③温度一定で体積を小さくすると、NO2の分子数はどうなるか。

④温度と体積一定でNO2を加えてNO2の濃度を増加させると、N2O4の濃度はどうなるか。

(2017年センター試験本試化学第2問問2より)

触媒を入れた密閉容器内で次の気体反応の平行が成立している。

N2 + 3H2 ⇄ 2NH3

⑤温度一定、体積一定で、H2を加えると、平衡はどちらへ移動するか。

⑥温度一定、体積一定で、NH3のみを除去すると、平衡はどちらへ移動するか。

⑦温度一定、体積一定で、触媒をさらに加えると、平衡はどちらへ移動するか。

(2015年センター試験本試化学第2問問2)

(2)例題の答案

①発熱反応

②ルシャトリエの原理より、加熱すると平行は吸熱反応の方向へ移動するため、NO2の分子数が増加する。

③ルシャトリエの原理より、体積を小さくすると圧力が増加し、平衡はそう分子数が減少する方向へ移動するため、NO2の分子数は減少する。

④ルシャトリエの原理より、NO2を加えると平衡はNO2の濃度が減少する方向へ移動するため、N2O4の濃度も増加する。

⑤右(平衡はNH3が増加する方向へ移動する)

⑥右(平衡はNH3が増加する方向へ移動する)

⑦平衡は移動しない。

(3)解法のポイント

可逆反応が平衡状態にあるとき、外部から平衡を支配する条件(温度、圧力、濃度)を変えると、その影響を緩和する方向へ平衡が移動し、新しい平衡状態となることを、ルシャトリエの原理といいます。

(4)理解すべきこと

平衡移動(ルシャトリエの原理)の解説(アルゴンを加える問題、二酸化窒素と四酸化二窒素の平衡の色の変化についても解説しています)

(5)参考

化学平衡の勉強法

理論化学の勉強法

理論化学の解説動画・授業動画一覧

理論化学知識テスト一覧

化学の解説動画・授業動画一覧(化学基礎・理論化学・無機化学・有機化学・高分子化合物)

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