(1)解説授業動画
☆YouTubeチャンネルの登録をよろしくお願いします→大学受験の王道チャンネル
(2)解説授業の原稿
不等式が整数解を持つときの条件を求める問題について解説します。
まずは問題を確認しましょう。
【問題】
xについての不等式 5-x≦5x<2x+a を満たす整数xがちょうど5つとなるときのaの範囲を求めよ。
問題文における注意点
このタイプの問題でまず注意したいのが、xとaという2つの文字が出てくるので、この2つを混同しないように注意しましょう。
あくまで問題文の不等式は、xについての不等式であり、この不等式を解くことによって出てくる解はxについての不等式です。
しかし、今回この問題で求めないといけないのは、問題の条件を満たすaの範囲であるということをまず意識しましょう。
それでは答案を確認してみます。
【答案】
問題文で与えられている不等式を解く
まずは、問題文で与えられている不等式を解きます。
先ほども確認した通り、これはxについての不等式なので、この不等式を解くということは、xについて解くということになります。
また、このように3つの不等式の場合はまず左の2つを解いて、次に右の2つて解きます。そして、これらを組み合わせると不等式を解くことができます。
数直線をかく
このようにxについての不等式が解けたら、これを数直線に書きます。そして、数直線の軸もやはりx軸です。整数xが5つ存在するときなので、xの範囲を数直線に書くときに整数が5つ入るようにします。
「以上」の場合は黒丸で、「未満」の場合は白丸にします。こういった黒丸や白丸もしっかり書くようにしましょう。
条件を満たす右端の範囲を決める
そして、このxの範囲が整数を5つ含むためには、xの範囲の右端が5と6の間にあればよいことになります。
ここが、このタイプの問題で一番悩むところなのですが、「どちらにイコールを入れるのか、あるいはイコールを入れないのか」ということを考えないといけません。
どちらにイコールを入れるのか(入れないのか)
考え方としては、実際それぞれがイコールになった場合、どうなるかを考えてみるのがわかりやすいです。
まずはaの不等式の左の不等号がイコールの場合、つまりa/3=5になる場合を考えてみると、xの範囲の右端がちょうど5に来た場合は、xの範囲の右端は白丸なので、xの範囲の中に整数は4つしかありません。
そのため、a/3=5の場合は問題の条件を満たさないので答えには入りません。
次にaの不等式の右の不等号がイコールの場合つまり、a/3=6のときを考えてみると、xの範囲の右端がちょうど6になる場合、xの範囲の右端が白丸なので6は入らずに、xの範囲の中の整数解は5個となり、問題の条件を満たすので答えに入れないといけません。
以上より、5を答えに入れてはいけないので、aの不等式の左の不等号にイコールを入れずに、6を答えに入れないといけないので、aの不等式の右の不等号にイコールを入れます。
そして、aについての不等式ができたらあとはそれを整理して、求めるaの範囲が出ます。
(3)解説授業の内容を復習しよう
(4)1次不等式(数学Ⅰ)の解説一覧
②数学で守らないといけないルール(文字で割るときの注意点、係数に文字を含む方程式の解法、係数に文字を含む不等式の解法)