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マルトースの加水分解

(1)例題

ある量のマルトース(分子量342)を酸性水溶液中で加熱し、すべてを単糖Aに分解した。冷却後、炭酸ナトリウムを加えて中和した溶液に、十分な量のフェーリング液を加えて加熱したところCu2Oの赤色沈殿14.4gが得られた。元のマルトースの質量を求めよ。ただし、単糖Aとフェーリング液との反応では、単糖A1molあたりCu2O1molの赤色沈殿が生じるものとする。また、O=16, Cu=64とする。

(2017年センター試験本試化学第7問問2)

(2)例題の答案

マルトースは加水分解によって、マルトース1分子あたり2分子のグルコース(単糖A)が得られる。グルコース1molあたりCu2Oが1mol生じるので、もとのマルトースの質量をx〔g〕は、Cu2O=144より

x/342=14.4/144×1/2
∴ x=17.1〔g〕

(3)解法のポイント

マルトースは、2分子のαーグルコースが1位と4位のヒドロキシ基の間で脱水縮合をしてできています。そのため、マルトースを加水分解すると、グルコースが2つ生じます。

また、グルコースなど単糖は還元性を示すことも重要です(フェーリング反応陽性)

~参考~

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