(1)例題
化合物Aは、ブタンと塩素の混合気体に光をあてて得られた生成物の一つであり、ブタン分子の水素原子1個以上が同数の塩素原子で置換された構造をもつ。ある量の化合物Aを完全燃焼させたところ、二酸化炭素が352mg、水素が126mg生成した。化合物Aは①分子当たり何個の塩素原子を持つか。ただし、H=1.0, C=12, O=16, Cl=35.5とする。
(2017年センター試験本試化学第4問問4)
(2)例題の答案
ブタンの分子式はC4H10であるから、ブタン1分子あたりx個のH原子がCl原子に置換されたとすると、化合物Aの分子式はC4H10-xClxとなる。完全燃焼させると、化合物A中の炭素原子は全て二酸化炭素に、水素原子は全て水になり、CO2=44、H2O=18より
4:10-x=352/44:126/18×2
∴ x=3
(3)解法のポイント
有機化合物を完全燃焼させることで、炭素と水素(と酸素)の物質量の比が分かります(元素分析といいます)
また、求めるものをxと置く、というのも数学や理科で重要な思考法です。
~参考~
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