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アルコールの分子式の決定

(1)例題

分子式がC10HnOで表される不飽和結合をもつ直鎖状のアルコールAを一定質量取り、十分な量のナトリウムと反応させたところ、0.125molの水素が発生した。また、同じ質量のAに、触媒を用いて水素を完全に付加させたところ、0.500molの水素が消費された。このとき、Aの分子式中のnの値を求めよ。

(2018年センター試験本試化学第4問問4)

(2)例題の答案

Oが1つしかないので、アルコールAは1価のアルコールである。よって、ナトリウムとの反応は
2ROH + 2Na → 2RONa + H2
となり、アルコールAの物質量は、発生した水素の物質量の2倍であるので、
0.125×2=0.250〔mol〕
である。

このアルコールAと付加した水素の物質量の比は
0.250:0.500=1:2
よって、1molのアルコールAに対し水素は2mol付加する(不飽和度が2である)
炭素数が10の飽和1価アルコールの分子式はC10H22Oであるので、これよしHを4つ減らした
C10H18O
がアルコールAの分子式である。

(3)解法のポイント

1価のアルコールとナトリウムの反応で発生する水素は、アルコールの½の物質量となります。

また、水素が1つ付加するということは、二重結合が1つまたは環状構造が1つある(不飽和度が1である)ということなので、アルコールと水素の物質量の比を調べることで、アルコールの分子式が分かります。

~参考~

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